2015年5月6日水曜日

舞踏という問い

すみません。5月、6月のリーラは、私の都合でお休みになります。

 

新緑が、目に眩しく、色とりどりの花々が風にたゆたい、ポピーの花はたよりなく、今にも空中に飛び立ちたそうに揺れています。
もっと、自然の中で、心落ち着き過ごしたいと思いつつ、部屋はぐちゃぐちゃ、パソコンが壊れ、急きょ買い換えた慣れないパソコンに向かいながらのばたばたとした日々。
そんな日々を過ごしながらも、どこかから静かに私を見つめている眼も感じられます。
皆様は、いかがお過ごしでしょうか。

 さて、フォーラム「舞踏という問い」も始まりまで、2週間を切りました。
私にとって、「舞踏という問い」は、私が生きてきた中での最も大きな問いであり続け、また、それは、私の人生などはるかに超えた普遍的な問いのようにも感じています。
このフォーラムでまた、様々な出会いができることが、本当に楽しみです。
皆様も、いろいろとお忙しいとは思いますが、いらしてくだされば、とてもうれしく思います。

 私は、この実行委員になっていて、全体に責任をもつ立場ですが、その中でも「なること、化けること」と、「死者への舞踏」を企画担当しています。
「なること、化けること」では、ワークショップの他、「宮沢賢治を宮沢賢治する」を俳優の平岡さんと共演します。
私にとって、宮沢賢治は、作家の中でもダントツに敬愛している作家で、その作品、生き様、存在は、まるごと舞踏のようです。

「言葉と舞踏」・・・それは、賢治の中の言葉「このからだ、宙の微塵に散らばれ」が、「このことば、宙の微塵にちらばれ」に即、置き換わることにつきます。

忙しいときに、大変な作品を創る事になってしまったと、少し後悔しつつ、この機会に演じ、踊れることに感謝しています。

御臨席賜れば、幸いです。

 由良部正美



フォーラム「舞踏という問い」のお知らせ

5月18日(月)~24日(日)、京都で公演、WS、レクチャーを行います。

「舞踏」という言葉が生まれて半世紀以上。人から人へと伝わる中で変化し続ける「舞踏」を、今に生き表現する舞踏家/コンテンポラリーダンサーの中にみようという試みです。
7日間、6つの「問い」の下、31人/組が公演やWSを行います。関西を中心に活動する人のほか、東京や福岡、屋久島からも参加。
「舞踏」という言葉を知る人にも、知らない人にも、表現や身体との新たな出会いの場となる機会です。
ぜひ足をおはこびいただき、ご高覧ください。

●公演
「なること・化けること」
5月19日(火)18:30start@スペースALS-D
出演:平岡秀幸、由良部正美、正朔(from東京)

「スイタイガイロ」
5月20日(水)19:00start@アバンギルド
出演:黒子沙菜恵、正朔、竹ち代毬也、山口惠子

「始まりと終わりに」ソロ、即興、かすかななにかを聞きながら
5月21日(木)18:30start@ソーシャルキッチン
出演:あたしよしこ、市川まや、尾崎伸行、ケる子、坂田かおり、竹田恵子、玉邑浩二、中村美晴、ひらのあきひろ、マツモトキヨカズ、山本雅史

「着る、纏う、装う、脱ぐ」
5月22日(金)19:00start@アバンギルド
出演:今貂子、金亀伊織、原田伸雄(舞踏青龍会・福岡)、ブリジット・スコット

「死者への舞踏」
5月23日(土)18:00start@西陣ファクトリーGarden、スペースALS-D
出演:関典子、田中誠司、Rosaゆき

「[芸能]の身体」
5月24日(日)17:00start@西陣ファクトリーGarden
出演:袋坂ヤスオ、藤條虫丸(from屋久島)、舞踏カンパニー綺羅座、山本和馬、Yangjah+伴戸千雅子

●ワークショップ
5月18日(月)10:20~19:00@スペースALS-D
講師:由良部正美、平岡秀幸、正朔
5月22日(金)14:00~17:00@西陣ファクトリーGarden
講師:藤條虫丸
5月23日(土)13:00~15:00@今貂子舞踏研究所
講師:今貂子

●レクチャー
5月24日(土)14:00~15:30@西陣ファクトリーGarden
講師:小林昌廣(情報科学芸術大学大学院大学教授)

フォーラムの詳細、予約は下記サイトからお願いいたします。
http://butohtoi.wix.com/meguru
※いずれの会場も限られたスペースですので、出来る限りご予約をお願いします。

主催:「舞踏という問い」実行委員会
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2015年3月17日火曜日

尺八と舞踏の共演 Under the Skin

約15年ぶりのエイドリアンとの共演。
彼とは、1993年ごろから2000年にかけて、沢山一緒に仕事をしたが、イギリスに帰国したこともあり、永く会う機会がなかった。
彼は、作曲や、様々な楽器を演奏する多才な音楽家だが、最近は尺八一本にほぼ集中しているとの事。彼の尺八は、日本の尺八演奏家とは、またちがう独特な音色。
15年間の歳月を一気に跨ぎ、どのような、音とカラダで織り成す空間が生まれるか、とても楽しみです。

Under the Skin  尺八と舞踏の共演 

4月3日(金) 18時30 開演 
場所 スペースALS-D
料金 2000円 要予約 yurayura5@nike.eonet.ne.jp  090-5155-3543 由良部





2015年1月31日土曜日

虫丸公演

長年の旧友で、屋久島に住んでいる天然肉体詩人・藤條虫丸が次の木曜日、スペースALSーDで、公演します。「列島横断カラダひとつの踊り旅 2015年」で、こちらによる事になりました。
器用なというダンサーではないかもしれませんが、自然の中に放下したような脱力感、日々の労働の中で作られた肉体の美しさが彼の踊りの魅力だと思います。
彼の他、若手ダンサー 鳴海姫子、金亀伊織、筑前琵琶の片山旭星、ケーナ奏者の山田聡が出演しますので、宜しければ、是非いらしてください。
 
由良部正美
 
-藤條虫丸 列島縦断カラダひとつの踊り旅2015-
DANCE 天然肉体詩「・・・・を待ちながら」
 
2月5日(木) 18時開場 18時半開演
場所 スペースALS-D 
料金 2000円 予約制(このメールアドレスに返信で予約可)

          090-5155-3543(ゆらべ)

2015年1月9日金曜日

1月13日 ALS-Dで舞踏公演と映画上演

岩名雅記氏は、甲谷さんが発病前に高く評価していた舞踏家です。今回縁あって、スペースALS-Dで公演と岩名さんの映画作品が上演されます。
詳しい情報、問合せは下記に!


岩名雅記 舞踏と映画上映会  
Masaki Iwana Butoh and Film
[会場]スペースALS-D
18:00 - 開場
18:30 - ダンス公演
岩名雅記 /音 向井千惠
若松萌野
20:00 - 映画上映
「夏の家族」
18:00- open
18:30- Dance Performance
Masaki Iwana / Chie Mukai (sound)
Moeno Wakamatsu
20:00- Film
'A Summer Family'
[料金/charge]
映画のみ/film only adv/¥1000 door/¥1300
ダンスのみ/dance only adv/¥2000 door/¥2300
映画+ダンス/film, dance adv/¥2500 door/¥2800
※ 映画上映に限り18歳未満の入場をお断りします
[会場] スペースALS-D 〒603-8225 京都市北区紫野南舟岡町38-23
http://yurabemasami.blogspot.jp/p/als-d.html
※市バス(6、46、58,206) 千本鞍馬口バス停から徒歩5分 ※駐車・駐輪スペース はありません。
space ALS-D 38-23, Murasakino Minamifunaokacho, Kita-ku Kyoto-shi, 603-8225
[予約/reservation]
yasu02963ka@ybb.ne.jp  080-7013-1178 (Yasuo Fukurozaka)
定員が限られていますので、なるべく早くご予約ください。
[協力]舞踏をめぐる集まり
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岩名雅記監督作品 「夏の家族」
     ‘狂気’の窓から眺めた‘現実’はかくも美しい。
「朱霊たち」に続く長編劇映画第二作 京都初上映 (16ミリ モノクロ スタンダード・79分 2010年日本映画)
<物語>フランス南ノルマンディに住む日本人舞踏家カミムラ(62歳)のもとへ、 今年も東京から妻アキコ(47歳)と娘のマユ(8歳)がやって来た。ほどなくカ ミムラと同棲する愛人ユズコ(35歳)はニューヨークへ旅発っていく。 四人の 関係は至って穏やか、光と緑に包まれた‘夏の家族’たちの平穏な日々が続く。た だ不思議なことはそうした間にもおしゃまで快活なマユの声はすれども一度として その姿を見せないことだ。
人と自然が織りなす魂のシンフォニー。狂気と愛が共鳴する不可思議な世界。
     静かに狂へ。
キャスト:吉岡由美子、若松萌野、岩名雅記、諸星すみれ、ほか 音楽:平石博一 脚本・監督・撮影:岩名雅記/ 編集・井関北斗/ 制作:映像舞踏研究所 白踏館(IMBB) 協力:フランス国オルヌ県レベイヨン村とその住人
2010年1月オランダ・ロッテルダムで初上映されるや世界の映画祭が注目!
(前略)登場人物たちの日々はゆったりとやさしく舞踏と平和な風景との間を揺れ 動く。が、監督岩名は突然開き直ったかのように話を激しくむき出しなセックス描 写へ向ける。それはあたかもかつて大島渚が感覚の世界の中でからだを溶け合わせ たかのようだ。この映画は不思議で催眠的であり予測できない魅力がある。またこ の映画はどんなジャンルからも自由であり、私たちは先入観無しに登場人物がみせ るような柔軟性を持ってこの映画を観なければならない。「岩名雅記」の名前は明 記しておくべきだ。
(2010年/第12回 ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭公式サイトより)
第39回(2010)ロッテルダム(蘭)国際映画祭「輝く未来」公式上映作品 第12回 (2010) ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭上映作品 第 3回 (2010) バンクーバー・ニューアジア国際映画祭公式上映作品 第34回 (2011) ヨーテボリ(スエーデン)国際映画祭公式上映作品 第16回 (2010) リオン(仏)アジア国際映画祭上映作品
◇ 岩名雅記 (いわなまさき)
1945年東京生まれ。69年TBSを以来退職、演劇活動を経て、75年師もなく突如「名付けようの ない身体行為」を開始。9年後に初めて「舞踏」を名乗る。84年迄に全裸、不動、垂立による実 験的ソロ・パフォーマンスを150回以上にわたって展開。83年仏アビニョン国際演劇祭招待を機に 活動の中心をヨーロッパに移し、88 年フランスに移住。 「全裸の捨て身と爪先立ちの危機感(批評家・合田成男)」で人々を魅了、ドサ 回りを信条に現 在まで45カ国120都市でソロ活動を展開。 96年フランス南ノルマンディにアトリエを開設、10年間ワークショップ「世紀を超えて」を経て、 現在2016年までの 5 年間ワークショップ「re- ‐Be 再 存」を実施中。 2007年、初の長篇舞踏劇映画「朱霊たち」を制作、2009年ポルトベロ 国際映画祭(英国)でグラン プリ受賞、2010年第二作「夏の家族」とともにロッテルダム国際映画祭に招聘される。2012年に は「うらぎりひめ」を完成、現在第四作「シャルロット・すさび」を準備中。
◇ 若松萌野(わかまつもえの)
東京浅草に生まれる。‘85年父親の仕事の関係で渡米,18歳までトロントとNYでクラシック ピアノを学ぶ。‘99年にクーパーユニオンを卒業してNYで建築家として仕事につく一方、 カニングハム・メソッドを学習、2001年にはフェルデンクライスの指導資格を取る。 2002年ソロダンサーとしてダンス·シアターを追求するため建築世界を去る。2008年渡仏、 以来ソロ公演とWSを全欧で展開中。映画出演に「朱霊たち」「夏の家族」(ともに岩名雅記監督) 、"Temptation of St. Tony" ( Veiko Oumpuu 監督・エストニア)がある。