2013年5月22日水曜日

スペースALS-D5周年記念公演


スペースALS-D5周年記念公演


スペースALS-D5周年記念
ALSというダンスを踊っているんだ」

この言葉は、神経難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患っている甲谷匡賛氏が実際に発した言葉。随意的機能が徐々に失われていく彼にとって、カラダとは?動くという事とは?ダンスとは?生きるとは?
ヘルパーとして、彼に向き合ってきたダンサー達は何を感じ踊るのだろう・・・・
  
2013年 6月22日(土)17時30開演
   23日(日)13時30分開演 17時30分開演
会場 スペースALS-D(京都市北区紫野南舟岡町38-23)
  
ダンス 由良部正美 高木貴久恵 坂田かおり
音響 白石哲
制作・舞台監督 佐藤ののこ
 
予約・問合せ先 TEL 090-4198-8272 E-mail  ga85247@yk9.so-net.ne.jp (制作 佐藤)
料金 前売り 2000円
   当日  2500円

プログラム
「ここにある彼岸」
舞踏 坂田かおり 振渡し 由良部正美
主に葬礼の為に作られた作品。私達のカラダこそ、此岸と彼岸の十字路、すべてのものが結ばれ、ほどかれる。祈るモノであり、祈られるモノでもある。
「オジュ」
ダンス 高木貴久恵
オジュはフランス採水のナチュラルミネラルウォーターです。はるばる異国へ運ばれてきたこの水と、想像力を介する対話を試みます。オジュと私。物質と物質。
名付けられたモノが、物でも者でもなくなるとき、そこに'ダンス'が立ち現れてくれるだろうか。

「燃えている手紙のようなからだの願い事2013
舞踏 由良部正美
「燃えている手紙のような願い事」は、5年前のスペースALS-Dのオープニングで即興として踊りました。今回、その時の思い、エッセンスのようなものを、作品として結晶化できればと思っています。私にとっての舞踏は、唯一つのもののまわりを廻っているようです。

「アフタートーク」
出席 各ダンサー・志賀玲子(ALS-Dコーディネーター)・ゲスト 22日 上念省三(舞踊評論家) 23日夜 釈徹宗(僧侶・宗教学者)
「即興セッション」/23日昼公演のみ
ゲストミュージシャン
山田さとし(ケーナ奏者)ユンツボタジ(EP-4メンバー)


甲谷匡賛とスペースALS-D
甲谷氏は、京都市内で手技療術院を開業する傍ら、ヨガや武道など様々な身体技法を修養していた。そんな身体のスペシャリストのような彼が、全身の随意的運動が失われるALSが発症したのは、約10年前。その後、徐々に病は進行し、原因も治療法も分からない難病の為、病院を転々とするしかない生活。しだいに、死を強烈に意識するようになる。自らを見つめる為に、微かに動かせる右手甲の動きのみで、パソコンによる絵画作品を描くようになる。2年ほどで、60点以上を描きあげる驚異的創作意欲だった。その後、友人・ボランティアの力をかり、京都、大阪、横浜で、絵画展を開催、孤独な病院生活が徐々に外の世界と繋がるようになる。2007年、不可能と思っていた、独居生活を決意。当時ダンスプロデューサーであった志賀玲子と舞踏家の由良部正美が中心となり、24時間介護の体制を準備し、同年夏に、病院を出る。その1年後、夢であったフリースペースと生活空間が併設された、スペースALS-Dが完成。志賀玲子、由良部正美の運営のもと、多くのダンサー、身体表現者などが、資格をとり、ヘルパーとして、独居生活を支えている。現在甲谷氏は、発声、四肢、体幹の随意的機能全廃、○×の透明文字盤のみで、かろうじて、意思表明ができるのみながら、ほぼ毎日、寺社仏閣めぐりを中心に、車椅子で外出。血色よく、長い精神的、肉体的危機をくぐりぬけた、信じられないほどの穏やかな表情をしている。

関連企画
●6/9()体験講座「パソコンでアニメーションを作ろう!」
パソコン(タブレット)で描いた絵にいろんな動きをつけて、アニメーションにしてみよう!
小さなお子さんからおじいさん・おばあさんまで様々な年代の方に楽しんでいただけます。
 【日時】  2013.6.9(日) 11:00~16:00
【会場】  スペースALS-D  京都市北区紫野南舟岡町38-23
【参加料】 500円 
 会場のスペースALS-Dは甲谷匡賛さんのお家の奥にあります。
甲谷さんは病気のため、自分で身体を動かせません。
 でも、病院ではなく、まちなかで一人暮らしです。
身体も動かせないのに一人で暮らせるの?

毎日、24時間ヘルパーの誰かがいて、
お医者さんや看護師さんや薬屋さんが来てくれて、
家でお風呂に入れるようにしてくれる人たちがいて、
リハビリをしてくれる人がいて、家にある、電動ベッドや
リフト・車いすのメンテナンスをしてくれる人がいて、
甲谷さんを応援してくれる人がいて、たくさんの人との
繋がりと国・行政の支援で生活が成り立っています。

 そんな甲谷さんのお家にあるスペースで、
甲谷さんが入院中にわずかに動く左手でパソコンを使って
描かれた作品を見ながら、タブレットを使って、絵を描いてみませんか?

この日はタブレットは10台~15台ほど、ご用意します。
あなたの好奇心と500円(講座参加料)を持って、
スペースALS-Dへ、ふらりと来てください。

 タブレットに絵を描く?
 自分の指がペンになります。
色もなんと、たくさんたくさんあります。
太さも細くしたり、太くしたり…。
自分の指で自由に選べます。


甲谷さんの絵、私の絵、誰かの絵。

何を描いてみましょうか?
甲谷さんのお家にあるお地蔵さんや仏さまも良いですね。
甲谷さんの絵にある何かを真似してみても良いですね。
あなたの好きなものを描いて、みんなに教えてあげるのも良いですね。

そして、出来上がった絵を、
今度は動かしてみましょう。

上へ下へ、右へ左へ、斜めももちろん、縦横無尽。
プロジェクターに映し出して、みんなの絵を一つに混ぜ合わせてみましょう。

 なぜ動かせるの?
実はプログラミング(命令)が隠れています。

プログラミング?難しいんじゃないの?
絵で動かせるようにしているのが「ビスケット」です。

ビジュアルプログラミング言語「ビスケット」を体験してみましょう。
 

【この体験講座へのご質問・お問い合わせ】
090-9057-1973(ダイトウ)
 協力:NPO法人デジタルポケット
http://www.digitalpocket.org/



●甲谷匡賛作品展・「肉体という苦の花を咲かそう」●

神経難病ALS(筋委縮性側索硬化症)により、24時間介護が必要でありながら、<スペースALS-D>を併設した西陣の町家で、友人ヘルパーと独居生活を続ける甲谷匡賛。
2005~2007、病院のベッドで、わずかに動く左手の甲でセンサースイッチに触れることで生み出された、パソコンによる絵画作品をご紹介します。

【日時】 2013.6.12(水)~16(日) 11:00~18:00(最終日~17:00)

【主催・会場・問い合わせ】  
真宗仏光寺派 大善院 ギャラリーおてらハウス

〒600-8084 京都市下京区高倉通仏光寺下る新開町397-9
TEL  075-351-4883